生涯現役!オトコ塾!!

京都ルネス病院メンズヘルス外来 診療中 泌尿器科専門医であり、メンズヘルスケアをライフワークとするDr.Kobaが、いつまでもカッコよく元気で過ごすため秘訣を伝授!

精液アレルギー!? 射精して気分が悪くなる!? Postorgasmic illness syandrome とは!?

皆さん、こんにちは。

Dr.Koba です。

 

花粉症、サバアレルギーなどさまざまなアレルギーがあり、人類を困らせますが。

アレルギーは色々なものに起こります。

そうです、精液にも起こりうるのですね!

 

アレルギーとは本来身体に害のないものに、免疫が反応してしまう病態です。

 

精液に含まれる何らかの物質に反応してしまいます。

これは女性も男性もなってしまいます。

 

Postorgasmic illness syndrome  (POIS)

日本語では オルガスムス(オーガズム)後症候群

と言います。

 

今回は男性の場合をご紹介。

僕が以前診療した方のケースで。

 

オナニーの後、

倦怠感・筋肉痛・熱っぽさ

が毎回のようにあるために受診。

その症状が2ー3日間くらい続くとのこと。

 

そんなことあるんかいな?

と当時は聞いたこともなかったので半信半疑で問診を行いました。

文献検索っと。

なんと、同じような症状を呈する患者さんの症例報告が日本から!

しかも海外にも多数ありました。

 

POISは

射精後の

倦怠感、熱感、気分低下、インフルエンザ症状

などが発現し、数日から1週間続く方もいます。

 

ポイントは射精後です。

射精する前、精液が前立腺や精嚢にいる場合は問題なく尿道や精路を通過する際に免疫細胞に反応されてしまう、との仮説が唱えられています。

 

また、

アトピー性皮膚炎やその他のアレルギーを持っているとリスクが上昇し

早漏

の方もPOISのリスクであることが示唆されています。

 

検査方法は

各種アレルギーの検査や

皮膚プリックテストといって精液にアレルギーを生じるか

を検査する方法もあります。

 

僕の症例の方も精液のプリックテストを行いましたが、アレルギー反応はありませんでした。

 

アレルギー反応ではなく、精神的な疾患であるとの声もあります。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25630453

また、中国人のPOIS患者さんでもアレルギーの異常はみとめられなかったとのこと。

 

治療法は

ロキソニンなどのNSAIDs、抗アレルギー薬などが提唱されていますがはっきりしません。

 

もしかしたらPOISは、アレルギーではなくホルモンの異常かもしれませんね。

 

POISはまだまだ確立した疾患とは言いにくいですが、このような病態もあります。

 

なかなか相談しにくいことで、どこに相談して良いかわからないかもしれません。

泌尿器科医師でも、POISの存在を知らない方も多いと思います。

 

そんな悩みは Dr.Koba までお気軽に!!

 

 Dr.Koba