生涯現役!オトコ塾!!

京都ルネス病院メンズヘルス外来 診療中 泌尿器科専門医であり、メンズヘルスケアをライフワークとするDr.Kobaが、いつまでもカッコよく元気で過ごすため秘訣を伝授!

EDの科学的な診断

みなさま、こんにちは!

Dr.Koba です。

 

表題の 科学的な診断 とは、、、

前回述べたように基本的にEDの診断は 問診 もっと言えば自己申告によるものです。

 

それでは客観的に評価できませんので、測定器具があります。

 

科学的に診断しなければならないEDは心因性ではなく、器質性のEDということになります。

器質性というのは怪我や病気で、勃起を司る血管や神経がうまく働かず勃起できないという状態です。

 

朝勃ち、とは朝勃起している状態ですが、器質性EDだとこれも起こらなくなります。

男性は睡眠時、4−5回勃起しており、これを夜間勃起現象と言います。

朝目覚めた時に起こっている夜間勃起現象が、朝勃ちです。

心因性のEDでも夜間勃起現象は起こりますので、朝勃ちも消失しているならば器質性のEDである可能性が高いです。

それを測定する機械が

リジスキャン

です。

これを就寝前におちんちんに装着して、夜間勃起現象を感知します。

f:id:hougane99:20170802131604p:plain

                        ED診療ガイドラインより引用

かなり古い器具でもう生産中止しており、次世代の器具の登場が待たれます。

 

夜間勃起現象が起こらないことが確認されると、

次は、陰茎海綿体注射です。

おちんちんに勃起を起こす薬剤(プロスタグランジンE1)を注射して勃起の反応をみます。

f:id:hougane99:20170802131920p:plain                         ED診療ガイドラインより引用

 

リジスキャン及びプロスタグランジンE1の陰茎海綿体注射でに勃起現象が怒らなかった場合は、器質性のEDと診断します。

 

余談ですが、このプロスタグランジンE1注射は検査だけでなく、勃起薬にも反応しない場合の自己注射としても使用できます(保険適用外)。

器質性ED、前立腺癌術後・放射線治療後の勃起障害にも有効です。

 

EDを客観的に診断するということも大変です。

 

    Dr.Koba